第１０５７号／客観視することは、自分の成長の確認ができる最もクリエイティブな時間。
記録を残すというと、
地味な印象に感じるかもしれませんが、
若い頃に、
圧倒的に稼いでいて、
成功している方の起業家の方の鞄持ちをしていたときに、
「日々の自分の想いを記録することの重要性」に気付かされ、
日々の出来事、想ったこと、感じたことを
言語化する行為が身につき、
最初はメモ書きのようなものだったのが、
文章化することに発展し、
自分の毎日の大事な習慣になっています。
真剣に書き始めてから、
今日で5000回近くの数になりますが、
これは大したことではなく、
時間は必ず流れてゆくので、
毎日書いていれば、
必ず誰でも数は行きます。
つまり、誰もが、
人生という時間（とき）を
確実に毎日刻んでいる、ということ。
物事から何かを感じて、
それを言語化すること、
言語化できるようになることは、
非常に重要な武器で、
言語化できるということは、
何かを見たときに
物事の本質を捉え、
何度でも再現性があるものに
変えることができるようになる、ということ。
また偶然に見えた出来事も、
しっかり分析することで
「偶然を必然に」変えることもできます。
そこに気づけると、
別にスピリチュアルな話ではなく、
自分の見える世界が毎日確実に変わってくる。
ただそれには、
何かを記録するための
何かを感じる感性が必要であり、
それに気づけるということは、
毎日の自分の変化というギフトを
受け取ることができるということ。
生きていれば、
誰もが、
「あのとき、ああすればよかった」
「あのとき、こうすべきだった」と
思うことはあり、
私もたくさんありすぎて、
うまくいかない自分に
激しく落ち込んでしまうことだって
鬼のようにあります。
でも本当に落ち込まなければいけないのは、
実は失敗をしてしまったことではなく、
失敗をしてしまった原因を分析しないで、
そのままでやり過ごしてしまうこと。
亡くなられたある有名な力士の方は、
自分の相撲を取った後、
楽屋に帰ってくると、
勝った負けたにかかわらず、
すぐそのビデオを見るようにして、
自分の分析をしていたそうです。
勝った相撲なら気持ち良く
見ることができるでしょうが、
今、自分が負けた相撲をすぐに見るのは、
さらに悔しく、
自分の失敗を正面から受け止めるわけですから、
勇気と覚悟が必要です。
自分自身に置き換えてみると、
その時は自分ではいけると思ったのに、
できなかった悔しさと、
自分の至らなさに対する反省と、
自分の向き合う甘さと、
いい加減にしていた部分とか、
きっといろいろな想いがあったはず。
それを全部受け止めて
きちんと自分を見て、
自分の心の動きと体の動きを見る。
その失敗をすぐに分析して、
次の取り組みに必ず活かしたことが
現役時代、とても強かった原因のひとつと
自分で自伝に書かれていました。
こういうことが、
克明に見えるのも
自伝のすばらしさでもあるのですが、
つまりは、
自分を「客観視する」こと。
ゴスペルを習っているなら、
自分の歌声をICレコーダーに取って聞いてみれば、
いやでも自分の実力がわかります。
映像をやっているなら、
自分の撮影した映像は、
全部自分のそのままを映し出します。
格闘技をやっているなら、
ビデオに撮れば、
自分の動きが、
いやでもわかります。
サーフィンをしていれば、
自分の波に乗っている姿が、
一発でわかります。
でも記録しなければ、
自分が成長しているのか、
前に進んでいるのかさえ知ることはできない。
さらに恐ろしいのは、
その「自分が成長しているのか、
前に進んでいるのかさえ知ることはできない」ことを
知っているのは、
この世で自分しかいないということ。
自分が拾いあげる以外、
全部、流れていってしまいます。
自分の成長を客観視するためにも、
自分を記録をしていきましょう。
人生の醍醐味のひとつって、
「できないと思っていたことができることになること」であり、
「こんな自分でもできる！」っていう
自分の変化・成長を
自分で肌で感じることができることなのですから。
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発行責任者／尾又 大輔
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