「宮里流ゴルフ子育て法」/宮里 優。
①「宮里流ゴルフ子育て法」/宮里 優
人気女子プロゴルファーの宮里藍さんや
同じプロゴルファーの宮里兄弟を
育てた父親の教育イズムが書かれた本。
以前読み、それからなんども読み直す一冊です。
強くなるために必要なもの・・・練習は当然でも、
それを支えるマインドや人間力の強化を教育している部分は、
ビジネスパーソンにとっても人間関係や
人の魅力を引き出すヒントが満ち溢れているように思います。
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<心に刻んだ琴線に響いた言葉>
・親が子どもに与えられるの最も大きなものは、
厳しさと愛情。
・ライバル心は上達の原動力。
・目は心の窓という。
将来の夢を持っているか、充実した生活が送れているかは
目の芯でわかるのだ。目標に向かって懸命に努力しているとき、
夢を追いかけているとき、人間は目の芯が燃えている。
・最後に勝負を決めるのは気迫。
勝ちたいという気迫が強いほうが勝負を制する。
・やる気を起こさせるには、まず褒めること。
・(どんなときでも)自分の言葉で自分の意見を言うには、
まず「考える」ことをしなければならないし、
どんな場面でも気後れせずに意見をいうには、
誇り高さも必要である。
→どんなときでも自分の意見を言えるのは、
裏づけとなる自信と訓練があってこそ。
・子どもの能力は無限。大人の役割はその潜在能力を引き出してやること。
・(子どもたちに言った言葉で)
「自分は三人の子どもを持ち、三人とも誇りに思う。
君たちが、結婚して子どもを持ったとき、
今の親父と同じように、子どもを誇りに思うといえないようなら、
どんなにゴルフで金を稼いでも、
親父ほど幸せではないと思いなさい」
・状況判断はどんな場面でも要求されるものであり、
その基本は知性と教養である。
いいかえれば「考える力」。
知性と教養を身につけるにはまず勉強。
勉強をきちんとしておくことは、自信を持つことにつながる。
「自分はこれだけのことをやっている。
やるべきことはきちんとこなしているという自信。
それがいざというとき、最後の勝負強さを生み出す。
・誰に対しても裏表なく礼儀正しく対応できることは、
人間としての基本。
・他人に対し、思いやりがあり、他人の人格を認めること。
・まずは富士山に登れ、それからエベレストに登れ。
・自分の言葉で自分の意見を言えるということは、
どんな分野でも求められる資質だろう。
普段から自分の考えをしっかり持っていなければ、
とっさに自分の意見を求められてもいえるものではない。
そのためには、やはり勉強である。
日頃からの勉強、それも付け焼刃ではない勉強があってこそ、
自分の意見を述べることが出来るのだ。
常に堂々と意見を述べるには、
自分に対する自信、誇りも大切である。
「自分はこれだけのことをやっている」
「自分はきちんと筋を通している」という誇りがあれば、
どんな場面でも堂々としていられるものだ。
当然、筋が通らないことをしているようでは、
誇りを持つことなど出来ない。
いかなるときも、
自分なりにきちんと筋を通しているかどうか、
それが人間としての誇りにつながる。
・右脳を鍛える最高の手段は、クラシック音楽を鑑賞すること。
・一流のゴルファーになるには、
音楽に親しみ、
絵画や映画を鑑賞し、
自然に親しみ、
多くの本を読み、
豊かな感性を磨くことも
技術をマスターするのと同じくらい大切なこと。
・知性、教養、情緒、思いやりなど
すべての人間性を兼ね備えたゴルファーが、
必ず多くの人々に感動を与える。
・「意思あるところに路はある」
・「向上の一途に終点なし」
・夢を持つこと、誇りを持つこと、努力すること
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■以前、宮里藍選手が何かのインタビューで、
記者から
「これからプロを目指す人に何かアドバイスはありますか?」
という質問を受けたときに、
「ゴルフバカにならないことですね」
というようなニュアンスことを話しているのをきいて、
思わず納得したことがあります。
何かに特化し、突き抜けることは、
圧倒的に大切なことですが、
専門分野で「バカになるくらい」突き詰めても、
それを行う「人間力」が低いレベルだと、
偏ってしまう。
要するに「バランスのとれた人間力」を身につけることが、
結局は強いプロゴルファーになるために大切なことなんだと。
この本を読み、
あたらめて宮里選手の強さや、
いつもインタビューで、
堂々と話されている理由がわかりました。
人を伸ばす時のヒントになる本だと思います。