第471号/「自分以外の人生に触れる」ことの意味。
自伝には、試練という
その道を乗り越え、
見てきた者だけが
知ることを許される宝が、
「言葉」として記録されている。
会うことができない方の、
その時々に起こった
試練のときの思考。
自分に投げかける質問。
その場面に、
たち会うことができない情景を、
同じように
疑似経験できるということ。
人生の時間が限られていて、
自分の人生は、
基本一回しか生きられないとすれば、
これは、本当にお金買うことができない。
自伝、評伝は、
その読んだ数だけ、
人生を何度も生きことができる、
とさえ思う。
しかも自分と離れた業界、
世界であっても、
試練を乗り越える部分は、
共通しているので、
そこに、
「他人の人生に触れる」ことの意味を、
再認識させられる。
多くの経験をしてきた人、
知っている人とそうでない人。
「人生は時間」なので、
自分以外の人生に
どれだけ触れ、
そこで何を感じたか、の積み重ねが、
その人の人間力を決めていくのか、と。